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新規の作品編集の流れと素材の整理

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作品を作る場合、その作品の性格によって、編集方法の手順は変わってきます。ここでは3種類の編集の流れの例をご紹介します。作品づくりの目安とすると良いでしょう。もちろん実際の編集ではシーンによって以下の編集方法をケースバイケースで使い分けることも多く、臨機応変に切り替えながら編集していくといいでしょう。

(1)準備してから配置型編集
まず素材パレット(素材倉庫)の中で素材を吟味して、使用する部分だけを選別しておき、整理・準備してから、そのあと編集パレットに素材を配置して組み立てていく方法です。最も堅実で計画的な編集方法で、台本がある場合や、構成を試行錯誤しながら編集していく場合に有効です。また、撮影してきた素材が頭の中にあるうちに、気に入った部分や、使いたい部分だけを先に配置してから残りを追加してストーリーを作っていく場合など、優先順位が明確な場合に優れた方法です。

 

(2)タイムラインで削除型編集
まず先にタイムライン上に素材をざっくりと並べてから、無駄な部分、不要な部分を削除して作品を短くしながら作っていく方法。撮影時の時間軸に沿った編集、つまり素材の順番を入れ替えることが少ない記録型・ドキュメンタリー型の映像編集などに有効です。式典などのイベント映像の編集はこの方法が有効です。また、複数の映像・音声トラックを同時に削除したり、切り替えたりするのが楽なので、マルチカメラ(同時に撮影した複数カメラ)の編集もこれの応用方法といえます。

 

(3)音先行型編集(サウンド・ベース編集)
まず先に音声素材をタイムライン(パレット)に配置し、その音声を再生して聴きながら音声に合わせて映像を並べていく方法。サウンド・ベース編集といい、音楽系のプロモーションビデオなどの常套手段です。音楽のイメージが映像の編集のヒントとなる(助けてくれる)ため、イメージワーク(雰囲気)が作りやすくなるメリットがあります。